痛み、副作用がない光殺菌歯科治療を行なう歯科医院

2.光治療の歴史

光を使った治療で今もっともポピュラーに行われているのは新生児黄疸に行われている光治療でしょう。

なぜ新生児が黄疸になりやすいかというと胎内にいる時は肺で呼吸が出来ないため胎盤で酸素交換が行っていますが、胎盤での酸素交換は肺より効率が悪いため、これを補うために赤血球を成人の1.5~2倍程度増やし、必要な酸素量を確保しています。

ところが出生後、肺が使えるようになると赤血球過多となり、余分な赤血球は脾臓で破壊されるのですが新生児は肝臓の機能が未発達で、余分なビリルビンを分解することが出来ません。

赤血球が脾臓で分解されると中の赤い色素ヘモグロビンが、黄色い色素のビリルビンとなり、脂肪組織中に蓄積するため皮膚が黄色く見えるようになります。これが新生児黄疸です。 新生児黄疸自体は生理的な現象ではありますが、時として血中ビリルビン濃度が過多となると大脳基底核などに沈着し死亡または脳性麻痺などの障害をもたらしてしまいます。

これを回避するために新生児黄疸は20世紀初期からは交換輸血療法や光療法が行われ核黄疸は減少してきました。

その中でも光療法は新生児が日光にさらされることで黄疸が軽減していった事により偶然発見された方法です。

その後の研究で日光に含まれる450nmをピークとした400nm~470nm付近の波長帯が血液中ビリルビンを分解して排出される事が判っていた為に他の方法に比べて簡便で安全性が高い治療法として広がりました。                                                                                                                人工的な光源では紫外線を除いた昼色光または青白色光が用いられる事になり利用している光源である400~450nmの波長の光が、培養細胞のDNA障害を起こす事が示されているために性腺(睾丸や卵巣)をおむつでカバーする事が勧められ、また網膜障害を起こすためにアイマスクを着用させるようになりました。

しかし新生児黄疸への光療法が普及してから30年が経過しましたが、これによる重大な副作用は報告されていません。最近ではより副作用の少ない470~620nmの波長のグリーンライトが使用されることが多くなりました。

またこのような現代の光治療が始まる以前に太陽光まで含めた光を使った治療の歴史をひも解いてみるとその歴史は古代まで遡る事になります。

紀元前3000年以上前の古代ギリシャには太陽信仰の神殿があり、そこでは日光がスペクトル成分(色)に分けられ、個々の色が特定の治療に使われており、また日光浴場があり全裸で人々が日光浴をしていた言われています。

紀元前1400年頃のインドでは驚くべきことに日光の感受性を高める光感剤(コルタール)を塗って肌を太陽の光にさらし、白斑や感染の治療が行なわれていたそうです。

紀元前400年頃現代医学の祖とされているヒポクラテスは、日光療法を本格的に医療の場に取り入れており創傷、放性骨折、破傷風などの治療に用いてたと思われます。

1815年 コービンは日光療法の適応症として、くる病、壊血病、リウマチ、麻痺、腫脹、水腫、筋力低下を挙げました。

1877年のイギリス、ダウンスとブラントにより、太陽光線の殺菌作用の発見された。次いでストゥレーベルによって殺菌効果の作用波長は「紫外線」であることが明らかにされた。これが契機となって紫外線の作用が注目されることとなり、日光療法は飛躍的な発展を遂げました。

またスイスのベルンハルトとロリエ博士は、当時不治の病と恐れられていた結核の日光療法を行い予想を超えた効果を挙げました。しかし太陽光は気象、地理的、大気や生活環境によって左右されてしまうため、太陽に変わる人工光源の発明がまたれていました。

1880年代にエジソンによって照明用の電球を発明されるとこの電球を光源に用いた光線療法が電光浴が行われましたが、放射エネルギーが低く、紫外線を含まないため、効果はありませんでした。

1893年になると、デンマークのニールス・フィンゼンによって、太陽光と同じ連続スペクトルの光線を強力に放射するカーボンアーク灯が開発され、当時不治の病とされた尋常性狼瘡を専門に扱う病院を開設し成果をあげ、その功績を認められ、1903年度のノーベル医学生理学賞を授与されました。

1917年、アメリカの医師・ヘスにより光感受性の弱い黒人の重症クル病患者にタラ肝油を与えるとクル病に効果があることを報告されました。また人体に紫外線を照射してビタミンDが出来るのは皮膚であり、口から摂取と違い過剰現象は起こさないことを明らかになりました。

1918年、イギリスの医師・フィンドレーにより栄養を与えても日光を浴びなければ重症なクル病にかかることを動物実験で報告しました。

1919年、ベルリンの小児科医・クリト・ハルトシンスキーが紫外線がクル病を治すメカニズムを発見してクル病の治療に成果を上げる。水銀石英灯(紫外線灯)をクル病の治療に用いました。

1938年ドイツの大学教授 アドルフ・ウィンダウスにより皮下脂肪の7・デヒドロコレステロール(ビタミンD前駆物質)に紫外線が当たるとビタミンD3に変わり、強力な抗クル病作用があることを解明しノーベル化学賞を受賞しました。

1958年イギリスのクレーマーが日光の当たる窓際のベットにいる新生児重症黄疸の赤ちゃんの症状が軽くなったことに気づき、可視光線にその効果があることを報告しました。

1968年アメリカのルーシーらによる新生児重症黄疸に対する治療効果の正当性が確認されたことで、光線療法は全世界に広がました。

このように古代から近代そして現代へと光は我々人類の健康を支えてきましたが現代は可視光線の研究が進みまたそれを実現できるテクノロジーが進歩した事でさらに医療に応用できる可能性が出てきたのです。

例えばアメリカの宇宙開発いや世界の宇宙開発を牽引しているNASA(米宇宙局)でも光を使った治療の研究が進められており、1999年にはLEDが「創傷治癒と人体組織の成長」を促進すると発表しており、長期の宇宙滞在の際に利用可能な医療法として承認されています。

これは傷を治したり、筋肉を増強したり、糖尿病による神経障害を改善したり、失われた視力を回復したりするのに絶大な効果を発揮しており、NASAだけでなく米国防総省、病院などで臨床試験が行なわれているほか、米海軍や老人ホームではすでにLED照射器の導入が進んでいると言われています。

ウィスコンシン医科大学の神経学教授で、ジェット博士とともに研究を進めるハリー・ウィーラン博士は、1つの仮説を提示しています。博士は2002年、米国立衛生研究所と、国防総省の研究部門である国防高等研究計画庁の共同研究で、LEDを使って盲目のラットの視力回復の実験を行いました。有害なメタノールによって損傷を与えたラットの網膜に赤外線を照射したところ、損傷が最大95%まで回復したとそうです。

人に対する臨床試験ではそこまで劇的な数字は出ていませんが、それでも驚くほどの効果が確認されているようです。米海軍の原子力潜水艦『ソルトレークシティー』で、ケガ人に米食品医薬品局(FDA)が認可した携帯型のLED照射器を使ったところ、全快までの時間が半分に短縮されたというとのことです。

この機械は『スタートレック』に出てくる小型の医療機器に似ていることから、この照射器は『ワープ10』と呼ばれている。また米海軍の特殊部隊『SEAL』で訓練中の負傷兵にLEDを使ったときも、回復率が40%以上も向上したということです。

こうしたLED照射器はもともと、NASAが植物の成長を促進する目的で開発したものです。現在NASAはこの機器を、無重量状態で過ごす宇宙飛行士たちの筋肉を鍛えるために使いたいと考えています。ウィーラン博士によれば、680nm、730nm、880nmの波長をもつLED光を1度照射しただけで、筋肉細胞におけるDNA合成が5倍になったそうです。

このように現代そしてこれけらはLEDを光源にした機器が光治療の主流をなしていくと思われます。

それではなぜLED光なのでしょうか?同じ光を発するのであれば他の光源ではダメなのでしょうか?

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