大阪大学医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄付講座の乾 重樹 准教授たちのグループが赤色LEDの発毛効果について研究されています。

その研究ではマウスを使った実験で発毛を実証しました。

ヘアサイクルが休止期に入っている複数のマウスの毛を剃り、それをLED光を照射するグループと、照射しないグループにわけて実験を行いました。

2~3日おきに週3回赤色LED照射グループは2週間過ぎから顕著な変化が現れました。毛を剃った部分の皮膚は白いが、毛が生えてくるとそれが黒くなりますが、LEDを当てたマウスでは黒い部分が増え、当てないマウスは白いままでした。黒くなったところの面積を測定すると、統計的に発毛したことが明らかになりました。

また発毛に及ぼす赤色LEDのメカニズムを調べる目的で、培養したヒトの毛乳頭細胞に赤色LEDを照射し、たところ、 赤色LEDは毛乳頭細胞の発毛増殖因子の分泌を刺激して毛髪の成長を促進している事が考えらました。

大阪大学とは別に赤色LEDによる発毛効果を研究しているアデランスの研究パートナーであるミニョンベルクリニック院長の小笠原 正弘 医師がいらっしゃいます。

独自に開発したLED照射装置を使い、超狭帯域の赤色LEDを、薄毛に悩む男性患者10人の頭皮に20分間、週1~3回、3~8 ヵ月間照射を行い髪毛の推移を観察したところ、有効率は100%になりました。その内の2名がほぼ治癒、7名が著効、1名が有効でした。

赤色LEDの効果については、明確なメカニズムは不明だとしながら、毛乳頭細胞だけでなく、すべての細胞を活性化させている可能性があり、そうしたさまざまな細胞が関係して、最終的に抜け毛が減り、毛が生えてきていると思われると述べています。